ユニバサールフィールド・コンシェルジュ養成講座第2回目を実施
ー専門機材の取り扱いと安全管理ー
平成30年10月15日に、白馬岩岳マウンテンリゾートでユニバーサルフィールド・コンシェルジュ養成講座第2回目を実施しました。
講座内では、実際にどのようにして車いすユーザーと、その家族や友人が共に自然を楽しむことができるようになるのか、アウトドア専用車椅子Hippocampeを活用した実践的な講習を行いました。
午前中は2つのセッションからなり、セッション1では、『安全対策と専門機材の取り扱い』講習を行いました。
車いす利用者とその家族や友人が、安心・安全な自然の中での活動を実施するためには、専用機材の取り扱いを知ると共に、自然環境や利用者の状態に合わせた対策を講じる必要があります。
また、車いす利用者といっても、障害の程度や状態は人により様々であるため、自身の思い込みや勝手な判断で黙って介助するのではなく、「どのようなサポートが必要か」「どのように補助をするとお互いに負担がないのか」などについてコミュニケーションを取りながら、サポートすることが大切になります。
丁寧なコミュニケーションを心がけながら、受講生が3人1組となり、車いす利用を車椅子から椅子に移動させる動きを練習しました。
そしてセッション2では、『ゴンドラ乗降実践講習』を行いました。
午後の実習地となる「ねずこの森」までは、ゴンドラに乗車して移動します。今回利用するゴンドラは、座席が背中合わせのタイプであり、車いすに座った状態では利用することができませんが、車いす利用者を車いすからゴンドラ座席に移動させる方法を活用すると、アクセス可能となります。
先ほどのコミュニケーションを意識しながら、またゴンドラの幅にも留意しながら、お互いに負担のないようにスムーズな動作を心がけます。
午後の講習では、牽引ロープを取り付ける場所や取り付け方を学び、実際に受講生がロープを取り付け、車いす利用者3名をそれぞれHIPPOcampに移乗させます。その後、3つの班に分かれて、ねずこの森に入っていきます。
森の中はぬかるみや木の根、坂道があり、普段使用している車いすでは利用することが難しい場所です。しかし、アウトドア専用車いすHIPPOcampeと牽引ロープを併用すると、車いすユーザーとその家族や友人が一緒にトレッキングをすることが可能となります。今回の講座は、利用家族のグループを想定した実習でもあります。
始めは、グループ内で息が合わず、無駄な力を使ってしまうことや、段差を越える際に利用者を乗せた機材が傾いてしまうことがあり、なかなか前に進めない場面もありました。しかし徐々に、状況報告や掛け声などのコミュニケーションが発生し、どのような段差でも可能な限り機材を平衡に保つようにして、グループで協力してネズコの森を1周することができました。
散策後は再び、ゴンドラへと移乗し、山を降ります。また、HIPPOcampなどの機材は、施設の方のご協力のもと、専用のカゴに入れて降ろします。2回目の移乗だったので、1回目の時よりもスムーズに、全員が乗り込むことができました。
~本講習でのご協力~
・白馬観光開発株式会社
・白馬岩岳マウンテンリゾート
・一般社団法人ata Alliance
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